はじめに
みなさんは「マジック」「手品」と聞くとどのようなイメージを持ちますか?「すごい!」「やってみたいけど私には…」など非日常的なイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか?
実際にマジシャンとして生計を立てている方は素晴らしい技術をお持ちですし、相当な努力をされてきた方たちです。しかし、誰でも簡単にできるもので「すごい!」と相手に思わせることはできます。
また、マジックに興味がある方はたくさんおられると思います。テレビでマジシャンが披露しているのを見たり、マジックバーやショッピングモールなどで実際に見たことある方も多いのではないでしょうか。
しかし、その後あなたはマジックをしようと思いましたか?またはやってみたことはありますか?意外と興味を持ったとしてもやってみる人って少ないのではなかと思います。
私はむしろ逆でした。初めて行ったマジックバーのトイレに「マジシャン募集!」の張り紙があったので話を聞いて、気づけばマジックバーでマジシャンをしていました。
しかし普通は”マジシャンになる”という事に対して高いハードルを感じるようで、そのバーのマスターも「興味は持ってくれるけど中々やってくれる人がいいひんねん…、君は変わってるな!」と言っていたのを覚えています(笑)
これまでトランプはババ抜きぐらいでしか触ったことがなかった私ですが、簡単なものから教えてもらい徐々にレパートリーが増えていきました。
そこで感じたことは、『きちんと練習すればある程度のマジックはできる』という事です。多くの人にハードルが高いと思われていることができるようになるって凄いことですよね!
この本ではマジックの魅力や練習方法、手軽にできるマジックを紹介しています。
少しの練習でできるやりやすいマジックを種明かし付きで紹介します!簡単なのにウケるマジックを厳選しましたので、マジック・手品をこれから始める方にはオススメです!マジックを演じる楽しさを感じてください。
それでは最後までお付き合いください。
第1章 マジックの魅力とは?
はじめにマジックの魅力について3点ご紹介します。
①非日常を提供できる
マジックは非日常的です。
日常ではありえないような光景が見れるからです。普段の生活でマジックを見たり、したりすることはあまりないですよね。
しかし、目の前で選んでもらったトランプを予言してみせたり、急にコインが瞬間移動したりすると「えっ!」「何が起きたの?」と驚きますよね。
手軽にできる上に、相手を喜ばせることができるんです!
日常では体験しないようなことを提供できるのがマジックの特徴です。ぜひ覚えてください!
②相手との距離が縮まる、コミュニケーションのツールとなる
距離を縮めたい相手や、初対面の相手とのコミュニケーションのツールとしておすすめです。
相手に自分の印象を強く残すには、他者とは違う印象を与えることが必要です。そこでマジックは有効な手段と言えます。
また、1対1で行うとなると自然と物理的な距離を縮めることが可能です。
例えばサインしてもらったトランプを使ってマジックをすれば現象について驚きを与えることができますし、サインしてもらったトランプをプレゼントすることもできます。
テレビやSNSなどで簡単にマジックを見ることができますが、実際に目の前で見る機会はそれ程無いと思います。なので相手に覚えてもらうためのコミュニケーションのツールとしては最適です。
③数を重ねれば自分に自信がつく
マジックを淡々とするだけでは相手を楽しませることはできません。そこで必要になるのが会話や表現です。
例えば、直ぐにトランプを当ててしまうのではなく懸命に探している演技をいれてもいいと思いますし、冗談を言って場を和ませるのもありだと思います。
私がよく使うのは、「♡のA」と言いたい場合、すぐに「♡のAですね!」とは言わず、「ちょっと待ってくださいね、、、色は赤か黒か、、、えーっと赤ですね!さらに、、、マークは♡!数字はどちらかというと小さめで、、、A!当たってますか?」や「♡の100!」みたいに冗談を挟むこともあります。しかしこの冗談、♡は当たってるので相手に一瞬ドキッとさせることができます。
数を重ねることで会話する能力や表現力が向上するでしょうし、それが自信になることと思います。
第2章 マジックができたらモテる?
「マジックできるからモテるでしょ?」と言われることがたまにありますが、実際にはどうなのでしょうか?
マジックができるという事は特技になります。特にマイナスな面はないですが有効に働かせるのにはいくつか気を付けなければいけないことがあります。
マジックが出来たらもてるのか?ハッキリと結論は出ませんが、モテるために役に立つはずです。飲み会や合コンなどで”マジックができる”メリットはありますので紹介していきます。
覚えてもらえやすい
マジックができると覚えてもらえやすいです。
マジックを見たことあっても、実際に目の前でみたり、実際にはやったことがない人がほとんどだと思います。なので目の前で披露すると驚かれ、視線を集めることができます。
プロマジシャンほどのマジックでなくても、少し本格的なマジックをやると「おー!」「すごい!」と言ってもらえます。
他の人との違いをアピールするためにマジックはいいツールです。
物理的な距離を縮めることができる
親しくなりたい相手がいて、近くで話したいと思っても中々難しいですよね。少人数の集まりならまだしも、人数が多いと大変です。
そこでマジックを手伝ってもらう事で自然と距離が縮まります。
カードを選んでもらったり、コインを握ってもらうなどする時に近づくことができます。
最初の一歩が自然と踏み出せるので、マジックは相手との距離を縮めるには最適です。
モテるとは言い切れない?
”マジックができる人”と覚えてもらうことができ、”相手との距離を縮める”ことができたらモテるのかと言えばそうではないです。
これは私の主観もありますが、求められていないのにやりすぎると自慢していると思われ、壁を作ってしまいます。いわゆる”イキってる”状態です。そうなるとモテる以前の問題ですよね。
なので道具も明らかにマジックと分かるものを使うのではなく、トランプもしくは常に持っているものや、どこにでもある日用品を使ってさりげなくやるのがいいと思います。
まずは求められたり、マジックの話になったらやるくらいにしましょう。マジックができることに越したことはないので、その場の空気を読んで程よくやってください。注目を集める事はできるので、有効に使いましょう!
そもそも!モテる男の要素とは?
マジックは自己アピールの道具になりますが、そもそもどんな人がモテるのか調べてみました。
様々なサイトを検索しましたが、共通することは「清潔感がある」「礼儀正しい」人がモテるようです。当たり前かもしれませんが、「不潔×」「行儀悪い×」とモテませんよね?
実際にプロで活躍されているマジシャンは衣装や言葉使いにとても気を使っています。私はバーでマジックしていた頃は少しラフな服装でしていましたが、それでも襟付きのシャツに黒いベストを着ていました。
言葉使いも冗談や、笑いを取るために変なことを言う方もおられますが、それも汚い言葉ではありません。
当たり前のようにモテない要素があれば、せっかくのマジックが無駄になるので気をつけた方がいいですね!私も気をつけます!!
第3章 マジックの練習をしよう!
はじめに伝えたいことは、どんな簡単なマジックでも練習は必要です。
練習せずにやって、相手にマジック中に種がバレてしまったらそこで失敗だからです。スポーツでも同じかと思います。練習したこと無ければ結果は出ないですよね。
また種を思い出しながらマジックをすると、ぎこちなさや自信の無さそうな態度から種がバレてしまうこともあります。
なので手や体が自然と動くように、自信がつくまで練習しましょう!
では具体的にどのような練習をすればいいのかを解説していきます。
練習の方法・流れについて
まずは大まかに練習する流れを紹介すると、下記のようになります。
- やりたいマジックを見てイメージ膨らませよう!
- まずは技術だけの練習をやってみよう!
- 鏡を使って練習してみよう!
- セリフをつけて行う
- 動画を撮る
- 身近な人に見てもらう
- 最後に…実際に披露する&反省
私が実際にやっている練習方法です。ここではマジックの練習方法やポイントについて紹介します。ぜひ参考にしてください!
①やりたいマジックを見てイメージ膨らませよう!
どんなマジシャンでも初めは見る側です。見てできそうなもの、やってみたいものを探してみましょう。
YouTubeなどで動画を見たり、本を見て演技から種明かしまで一通りされているのを探し、自分がしたいと思うものを見つけます。
見ること自体も勉強になりますし、まずはやりたいマジックを自分がしているイメージを膨らませましょう!
②まずは技術だけの練習をやってみよう!
イメージできても実際やってみないと覚えられないので、とりあえずやってみましょう。
まずは種明かしの方法を見ながら同じようにやってみます。この時点ではゆっくりでいいです。ポイントを押さえながら一通り流れでできるようにしましょう。
慣れてきたらスムーズにできるようになるので、ポイントを押さえて確実に練習しましょう!
③鏡を使って練習してみよう!
マジックのよっては角度によって種が見える場合があります。なので鏡を使って相手目線でどのようになっているかを確認することが大事です。
全身鏡があればそれを使ってもいいですし、A4用紙サイズ程度の鏡でもいいです。やっているマジックが写るくらいの鏡の前で練習しましょう。
鏡に向かって相手目線のポイントの確認をしていきましょう。
④セリフをつけて行う
ある程度マジックを覚えてきたら実際にセリフをつけていきましょう。
セリフには注意をそらしたり、マジックをより楽しく、よりわかりやすいものにする役割があります。
実際にマジックをしているときをイメージしてセリフを考えます。初めはお手本のマジシャンのセリフを真似して喋りながら練習するのがいいと思います。
セリフを言いながら本番をイメージして練習しましょう。
⑤動画を撮る
一通りセリフを考え、マジックのやり方を覚えたら一度動画を撮ってみましょう。
誰かに見せる前に、お手本と同じようにできているかチェックするためです。
スマホなどで動画を取って自分で見る作業をします。実際自分のマジックをしている姿を見て、お手本にしているマジシャンと比べてみます。本から練習している方も、図などと比べるために動画は良いと思います。
動画は一時停止やチェックしたいところを何度も見たりできるので便利です。動画を撮ることで欠点を見つける作業をしましょう。
⑥身近な人に見てもらう
できるようになってきたなと感じたら身近な人に見てもらいましょう。
相手の反応やマジックやったときの感触は実際に人に見てもらうことが一番です。まずは身近な人の前で、マジックすることに慣れましょう。
親、兄弟、友達など身近な人に見てもらい感想を聞きます。「種が見えていた」「わかりにくい」など問題点があれば教えてもらいましょう。もし、身近な人にマジックできる方がいればその人がいいですね。
誰かに見てもらい、直すところがあれば①~⑤に戻って修正します。それを繰り返し、確実にできるようにしていきましょう!
最後に…実際に披露する・反省
①~⑥の過程でマジックを覚えたら人前で披露し、自信をつけましょう。緊張感も違うためそれに慣れていくことが必要です。
イベントや飲み会などどこでもいいですが披露してみましょう。感触が悪かったら反省点を見つけ、また練習しましょう。うけたら大成功ですが、良かった所や改善点などを振り返り、次もうけるように練習を続けていきましょう。
練習はもちろん大事ですが、人前でマジックをすることに慣れる事や成功体験を積むことで自信になります。「練習→披露→反省→練習→披露→反省→…」を繰り返しどんどんレベルアップしていきましょう!
見破られないコツ・ポイントとは?
どんな種類のマジックにも当てはまる事なのでコツ・ポイントを押さえましょう!
何度も練習する
たくさん練習をして自信をつけましょう。一連の動作は体が覚えているくらいがいいです。
マジックは1度失敗すると、同じ相手に同じマジックはしないほうがいいです。
失敗したときに種がばれてしまっているかもしれませんし、同じマジックをやり直すと驚きが半減します。
なので、せっかく覚えたマジックを無駄にしないためにも何度も練習しましょう。
かっこつけない
自信を持って臨むことは大切ですが、マジックをする相手には低姿勢で、謙虚な態度で行いましょう。
いかにも「俺はマジックできるよ!」という態度や発言をすると、相手は「楽しむ」から「見破る」に目的が変わります。
相手を敵に回すことは自分の立場を不利にすることにつながります。
「マジック練習してきたので見てくれますか?」くらいの姿勢がいいと思います。お互いに楽しい時間を作るためにもかっこつけずに行いましょう。
話術も必要
簡単なマジックでも種や仕掛けを使うものであれば注意をそらす必要も出てきます。
ですが、黙って淡々とマジックをしていると相手はマジシャンの手元にしか注意が行かなくなります。
それに、目の前で黙ってマジックされても楽しくないですよね!
なのである程度は事前に台詞を考えて、話術もマジックの一つと考えてください。
第4章 トランプのマジック
様々なマジックがありますが、初心者の方にはトランプマジックおすすめです。
トランプを使ったマジックはテレビでもよく見かけるので、一番親しみのあるマジックだからです。
もしテレビで見たことあるマジックが目の前で見れたら相手も感動してくれるはずです。飲み会でやったら大盛り上がりです!きっとモテますよ!
トランプマジックをコミュニケーションのきっかけにして、会話を盛り上げて行きましょう。
おすすめのトランプ
様々なトランプが販売されていますが、プラスチック製はあまりおすすめしません。なぜなら手汗などの水分でくっついてしまうことも多いので、マジックをするときは紙製のトランプが扱いやすいです。
「BICYCLE」(バイスクル)
少し固めのトランプです。表面に加工があるため1枚1枚くっつかず、扱いやすいのでおすすめです。
愛用しているマジシャンが多く、デザインのバリエーションも豊富にあります。
サイズは、ポーカーサイズ(一般的な大きさ)と少し小さめのブリッジサイズがあります。
各種販売されているギミック(仕掛け)カードもバイスクル柄が多いので応用しやすいです。
とりあえず1つトランプを買ってみるなら「BICYCLE」(バイスクル)でいいと思います。ネットショップでも多く取り扱いがありますし、おもちゃ屋さんや、各種お店のおもちゃコーナーで見かけることも多いので比較的手にいれやすいです。
”簡単カード当てマジック”
まずは少し練習すればできるお手軽なマジックを紹介します。簡単ですが、現象は面白いので実際にやってみるとウケるマジックです!
実演
①はじめに色んなマーク、数字が混ざった、仕掛けの無いトランプだという事を確認してください。
②相手にランダムにトランプを一枚選んでもらいます。
マジシャンは最後まで選ばれたトランプを見ません。
③マジシャンが後ろを向いている間に選んだトランプを覚えてもらいます。
④覚えてもらったらトランプをマジシャンに見えないように裏向きにして、マジシャンが手に持っているカードの束に戻してもらいます。
⑤マジシャンはトランプの束におまじないをかけ、ここで選んだトランプを聞いてみます。
⑥最後にトランプを広げてみると選んでもらったカードだけ表向きになって出てきます。
種明かし&解説
①はじめに色んなマーク、数字が混ざった、仕掛けの無いトランプだという事を確認してください。
→ここは確認だけなのでサックっと見てもらいます。
②相手にランダムにトランプを一枚選んでもらいます。マジシャンは見ません。
→どんな方法でもいいので本当にランダムに選んでもらいます。
③マジシャンが後ろを向いている間に選んだトランプを覚えてもらいます。
→ここから仕掛けていきます。後ろを向いている間に、残りのトランプの束を持ち1番上のトランプ1枚を裏向きにします。広げると下の写真のような状態です。
④覚えてもらったらトランプをマジシャンに見えないように裏向きにして、マジシャンが手に持っているカードの束に戻してもらいます。
→相手からは裏向きのトランプの束に見えているが、実際には1番上だけ裏向いている状態です。なので束がずれないようにしっかり持ちましょう。
⑤マジシャンはトランプの束におまじないをかけ、ここで選んだトランプを聞いてみます。
→おまじないをかけると言い、トランプの束をひっくり返します。ひっくり返すタイミングで手を上に振りあげる動作をするとバレにくいです。
ひっくり返す前
ひっくり返した後
⑥最後にトランプを広げてみると選んでもらったカードだけ表向きになって出てきます。
→束の一番下のトランプだけ逆向きになっているので、見えないように気を付ける。
”10枚のトランプでできるカード当てマジック”
10枚のトランプを使ったマジックです!
数学的な法則を使ったマジックですのでやり方を覚えられたらすぐにできます!
実演
①ランダムにトランプを10枚出します
②トランプを裏向きに混ぜます。その後相手にも混ぜてもらいます
③ここからマジシャンは後ろを向いて相手に指示通りにやってもらいます
④「トランプの束の1番上のカードを見て覚えてください。覚えたらもう一度、束の上に戻してください」
⑤「次に心の中で1から10までの数字を思い浮かべて、その枚数だけ上から下にカードを回してください」
⑥ここで一度マジシャンは選んでもらったカードを当てにいきます。しかし、わからないのでもう一度探します。
⑦再度後ろを向いて指示を出します
⑧「次は先程思い浮かべた数字に”1”を足して上から下にカードを回してください」
⑨再び前を向いて選んでもらったカードを探します。
⑩今度はしっかり当てることができました!
種明かし&解説
①ランダムにトランプを10枚出します
→本当にランダムに10枚選びます。どんな選び方でもOK!
②トランプを裏向きに混ぜます。その後相手にも混ぜてもらいます
→自分だけではなく、相手にも混ぜてもらいましょう!どんな混ぜ方でもOK!
③ここからマジシャンは後ろを向いて相手に指示通りにやってもらいます
→完全に後ろを向いても構いません。
→しかし必ず後ろを向かなくてはいけない訳ではなく、指示が相手に伝わってなさそうな雰囲気があればその都度少し前を向くくらいはいいです!臨機応変に対応してくださいね!
④「トランプの束の1番上のカードを見て覚えてください。覚えたらもう一度、束の上に戻してください」
→セリフの通り、相手にカードを覚えてもらいます。数人いれば皆さんで覚えてもらいます。ここではマジシャン何もしません。
⑤「次に心の中で1から10までの数字を思い浮かべて、その枚数だけ上から下にカードを回してください」
→相手が数人いる場合は皆さんで共有してもいいですが、マジシャンにわからないように”声を出さないように”という指示をしましょう。
⑥ここで一度マジシャンは選んでもらったカードを当てにいきます。しかし、わからないのでもう一度探します。
→相手の方を向いて探す作業に入ります。ここまではマジシャンは指示を出すだけなのですが、ここから少し仕掛けていきます!
→まずは探すふりをしてトランプの表を見ていきます。この時に上下の順番を変えるような見方をします。右手に束ごと持ち、上から1枚ずつ左手で取っていきます。最後までそれをすると上下の順番が完全に入れ替わります!
→さらに10枚を広げて、今度は半分ずつ(5枚ずつ)に分けます。わからないふりをしながら、そのまま戻すのではなく上下を入れ替えて戻します!
⑦再度後ろを向いて指示を出します
→もう一度、後ろを向くだけです
⑧「次は先程思い浮かべた数字に”1”を足して上から下にカードを回してください」
→はじめにやった方法と同じようにやってもらいます。1を足すのを忘れないようにセリフには気をつけてください!
⑨再び前を向いて選んでもらったカードを探します。
→再び相手の方を向いて探します。これまでの手順通りに進んでいれば、選んでもらったカードが上から4番目にあります。(裏向きの状態で上から4番目)
このカードを相手に見せて答え合わせをします。
⑩今度はしっかり当てることができました!
→手順通り上手くいっていればここで終了!お疲れ様でした!
☆失敗の原因によっては対処できますので、続きもご覧ください!
失敗しても対処できる場合がある!?
・自分のミス
手順を間違えたり、指示の仕方を間違えるような「マジシャン側のミス」に関しては対処できませんので、笑ってごまかしたり、素直に謝ってください(笑)
・相手が指示とは違うことをしたとき
この手のマジックでは相手がわざと違う動作を入れてくることも考えられます。マジシャンは指示の最中は後ろを向いていますので、違うことをされても分かりません。
- 指示は完璧にした自信がある。
- 相手がニヤニヤしてたり、雰囲気がおかしい
などと感じたときは率直に「指示以外のことをしたでしょう!」と言ってみるのもありです。
それが当たっていれば相手は「バレた!」と思うでしょうし、マジックの失敗も笑いに変えることができます。
それにも当てはまらなければ普通の失敗ですので笑ってごまかしたり、素直に謝ってください(笑)
”トライアンフ”ーごちゃ混ぜにしたのに選ばれたカードだけ違う向きに!?ー
ここでは一つテクニックを使ったトランプマジックを紹介します。”トライアンフ”と呼ばれるマジックで高度なテクニックを使って行う方もおられますが、簡単な方法でできるものを紹介します
実演
①相手に1枚選んでもらいます。マジシャンは選ばれたものが何か見てもいいです。
②選ばれたカードをデック(トランプの束)の中に戻して、混ぜます。
③さらに、数枚ずつ表裏をぐちゃぐちゃに混ぜていきます。
④ぐちゃぐちゃに混ぜたので表と裏が重なっていたり、裏と裏になっているところもあります。
⑤ただ、ここでおまじないをかけると表裏が揃ってしまいます。1枚を除いて。
⑥その一枚は選んでもらったカードです。
テクニック解説:ボトムコントロール
ボトムコントロールとは特定のカードをトランプの束の一番下に持ってくる技法です。様々な方法がありますが、今回は基本的な技法の中から簡単にできそうなものを1つ紹介します。
選んでもらったカードを真ん中より少し上に入れます。
この時にカードを最後まで入れてしまう前に親指でカードを少し押し上げ空間を作ります。
押し上げたカードの下に小指をもってきて、そこに小指の腹をひっかけるような感じで空間を保持します。
☆注意点
『気を付けたいことは、後ろや横からこの空間が見える可能性があります。なので左手でトランプを持つ方はほんの少し右に体を回転させ、下の写真のような空間を相手に見せないようにしてください。』
続いて、入れましたと言って一旦右手を離します。正面から見るとこのようになります。
ポイントは小指以外の指で正面から見て空間ができないように整えてください。
この空間から上を持ち上げると選んでもらったカードが下にくるのでこのままテーブルに置きます。一番下に来るのが選んでもらったカードですので残りは上へ置いていきます。
あとは一番下を動かないように注意すれば多少トランプを混ぜても大丈夫です。例えば下の写真のように真ん中から取り、上へ混ぜる方法であれば下は動きません。
種明かし・解説
①相手に1枚選んでもらいます。(マジシャンはトランプが何か見てもいいです)
→ランダムで大丈夫です。今回は♡のA。
②選ばれたカードをデック(トランプの束)の中に戻して、混ぜます。
→この時に上で説明した「ボトムコントロール」により一番下に持ってきます。
③さらに、数枚ずつ表裏をぐちゃぐちゃに混ぜていきます。
→7~10枚ずつざっくりと裏表で混ぜていきます。最後に一番下のカード1枚を上に重ねます。なのでこの時点での一番上のカードは♡のAです。「裏、表、裏、表…」とセリフを言いながら混ぜるとより混ざっている感じがします。
④ぐちゃぐちゃに混ぜたので表と裏が重なっていたり、裏と裏になっているところもあります。
→上の写真のように混ざっていることの確認でトランプの中を相手に見せますが、広げてみると下の写真の通り実はまったく混ざってないんです。
→なので下の写真のような裏と裏になっているところは1か所しかありません。ちなみに裏同士で重なっているところはトランプ全体を軽くふわっと持ち上げると見つけやすいです。
☆トランプのクセ
トランプは同じ向きで保管するため、ほぼすべてのトランプに同じクセがついています。なので反対向きに重なっているとピッタリ重なっていないため触っていると分かってきます。トランプを横から見てわかることもありますが、ほぼ感覚の話ですので練習しながら感覚を見つけてください。それ程難しくはありません。
→裏と裏を見つけたらそのまま戻すのではなく、上の束ごとひっくり返して戻します。そうすると♡のAが一番上から中に入っていきます。
広げてみるとこの様な感じになっています。
⑤ただ、ここでおまじないをかけると表裏が揃ってしまいます。1枚を除いて。
→この時点で一枚以外揃っているため普通に広げます。
⑥その一枚は選んでもらったカードです。
最後の演出について
最後の演出方法は2パターン考えられます。1つ目はトランプを広げたときすべて裏向きで一枚だけ表向いているパターン。2つ目はその逆、すべて表向きで一枚だけ裏向いているパターンです。
どちらでもいいと思いますが、1つ目の方は同じ絵柄の裏の中に一枚選んでもらったカードだけが表向きで出てくるので、見た目にキレイな演出になるかと思います。
2つ目の方は表の柄は様々でごちゃごちゃしてますが、選んでもらったカードが裏向いています。なので最後誰かがめくるのですが、相手にめくって確認してもらうという演出を入れることができます。好みの方でやってみてください。
”探偵カード”ー選ばれたカードをジョーカーが探すー
相手に選んでもらったカードを探し当てるといったごく普通の現象なのですが、見つけ方が面白いマジックです!
ジョーカー(別のカードでも可能)2枚を使い、カードの束から1枚を探し出すのが不思議です。練習は必要ですが、難易度は高くないのでぜひチャレンジしてみてください!
実演
①あらかじめジョーカー2枚をデック(トランプの束)か除き、相手に1枚選んでもらいます。マジシャンは選ばれたものが何か見てもいいです。
②選ばれたカードをデックの中に入れて、混ぜます。
③ジョーカーは特殊なカードで、選んでもらったカードを探すことができます。裏向きのデックの一番上と下にジョーカーを表向きで挟みます。
④1,2の3の掛け声でデックを振ると1枚だけジョーカー2枚に挟まっています。
⑤挟まっているカードを表向けると選ばれたカードです!
種明かし・解説
”トライアンフ”でも紹介した”ボトムコントロール”を使ってマジックを行います。このマジックも簡単にできますので是非チャレンジしてみてください。
①あらかじめジョーカー2枚をデック(トランプの束)か除き、相手に1枚選んでもらいます。マジシャンは選ばれたものが何か見てもいいです。
→選んでもらうのはランダムで大丈夫です!私は話が作りやすいのでジョーカー2枚を使いますが、♡のAと♢のAなど好きなカードに変えてもいいです。
②選ばれたカードをデックの中に入れて、混ぜます。
→ここで”ボトムコントロール”を使い、デックの一番下に持ってきます。
③ジョーカーは特殊なカードで、選んでもらったカードを探すことができます。
→ここで少しセリフを入れます。淡々と進めるとすぐに終わってしまいますので、少しマジックぽい話を入れましょう。
☆セリフ例
『ジョーカー2枚は数字の書いていない唯一のカードですよね。ババ抜きでは嫌われ者になりますが、別のカードゲームでは最強のカードになります。このように特殊な能力を持ったジョーカーが選んでもらったカードを今から探します!』
裏向きのデックの一番上と下にジョーカーを表向きで挟みます。
→上の1枚は普通にのせますが、下のもう1枚は少しずらして片手に持ちます。ずらして持つのには相手に見やすくするという理由もあるのですが、次の動作をするために必要となってきます。
④1,2の3の掛け声でデックを振ると1枚だけジョーカー2枚に挟まっています。
→デックを持った手から、もう片方の手にスライドさせながら投げます。その時に一番下のカード(選んでもらったカード)に指をかけておくことでそのカードだけジョーカーとともに残ります。デックを挟む指に少し力を入れると中のカードだけするっと抜けます。感覚をつかめば簡単にできますのでここは練習してください。
☆ポイント
→はじめは上下の2枚だけ抜く練習をしてもいいと思います。2枚以外がすり抜ける感覚をつかんでください!
⑤挟まっているカードを表向けると選ばれたカードです!
→自分でもいいですし、相手にめくってもらったら選んでもらったカードとなっています。
”選んでもらったカードが飛び出すマジック”
”選んでもらったカードを当てる”というシンプルなマジックなのですが、輪ゴムを使って面白い見つけ方をします。
派手なマジックではないですが、このようなマジックが一番ウケたりします。
実演
①相手に1枚カードを選んでもらいます
②覚えてもらったらそのカードを束に戻して混ぜていきます
③今回は輪ゴムを使って見つけます!怪しいところがないか確認してください
④輪ゴムをトランプの束にかけます
⑤束のトランプを半分後ろにまわします
⑥すると、選んでもらったカードが飛び出してきます
テクニック解説:トップコントロール
このマジックでは『トップコントロール』というテクニックを使います。まずはこのテクニックの解説をしていきます!
『トップコントロール』とは・・・特定のカードを束の一番上に移動させる方法
①相手に選んでもらったカード(ジョーカー)をトランプの束の上に置いてもらいます。
②トランプの束を3つくらいに分け、テーブルに置きます
③一番上は移動させないようにランダムにまた1つの束に戻します
④③の動きを2,3回繰り返します。上は動かさないようにして不規則に繰り返すと案外わからないものです。
⑤①~④だけでは少し物足りないのでトランプの束を反対にし、今度は一番下を動かさないようにしてシャッフルしましょう。
⑥写真のように選んでもらったカード(ジョーカー)の位置は変わっていません。
今回は一番簡単な方法を紹介しました!正直に言うと簡単すぎるのですが、初めはこの方法でOKです!
もう少し実践向きの『トップコントロール』はYouTubeチャンネルで紹介しています。気になった方はそちらも合わせてご覧ください!
☆チャンネル名:『しみろぐマジック』で検索してください!
種明かし&解説
①相手に1枚カードを選んでもらいます
→ここはランダムに選んでもらいます。どんな選び方でもいいです。
②覚えてもらったらそのカードを束に戻して混ぜていきます
→ここで先ほど解説した『トップコントロール』を使ってまぜていきます。次の場面ではトランプの束の向きを絵柄側にしたいので、上の解説通り進めていけばスムーズに次にいけますよ!
③今回は輪ゴムを使って見つけます!怪しいところがないか確認してください
→このタイミングで輪ゴムを出してきます。輪ゴムを確認してもらている間にする事があります!
この間に一番下のカード(選んでもらったカード)とトランプの束の間に小指でブレイク(隙間)を作ります。
☆一番下のカードにブレイク(隙間)を作る方法
1)人差し指で1枚カードをずらします
2)すると1枚のカード全体が浮くので、その隙間に小指をかませます。
3)正面から見ると違和感はありませんが、横から見ると分かるので角度に気を付けましょう
④輪ゴムをトランプの束にかけます
→普通に輪ゴムをかけるのではなく、先ほど作ったブレイク(隙間)を通してかけます。要するに一番下のカードには輪ゴムがかからないようにします!
⑤束のトランプを半分後ろにまわします
→トランプの束の上半分まくらいを持ち上げ、下に回します。すると選んでもらったカードが輪ゴムがかかっていない状態で真ん中にきます。
⑥すると、選んでもらったカードが飛び出してきます
→支えている手を緩めると、伸びた輪ゴムが選んでもらったカードを押し出します。
手の緩め方で勢いよく出したり、ゆっくり出したりできます!好みの方でやってみてください!
第5章 輪ゴムを使ったマジック
第5章では輪ゴムのマジックを紹介します。
輪ゴムのマジックは意外と本格的なマジシャンもやっています。私自身、よくマジックバーにマジックを見に行っていたのですが、凄いマジシャンも輪ゴムのマジックを採用しています。
その理由として1つ目は、身近な道具・日用品のためお客さんが親しみを持って見てくれるからです。2つ目は、簡単なものから難しいものまであるのでお客さんが”飽きずに見られる”からだと考えられます。
マジックを演じる上で”飽きずに見られる”という事は重要です。これをクリアできるため輪ゴムのマジックは使い勝手のよいマジックであると言えます。
派手さはなく、コツがあり練習が必要ですが、できれば凄いマジックですので是非チャレンジしてみてください。
”輪ゴムが相手の手に飛び移る!”
相手の手に輪ゴムがジャンプします!一瞬の出来事なので結構驚かれます。また、自然と相手にボディータッチができます!一瞬ですが(笑)
実演
①自分の手に輪ゴムをかけます
②相手に片方の手を出してもらいます
③相手の手の下から1,2の3でタッチすると・・・自分の手にあった輪ゴムが相手の手に飛び移ります!
種明かし&解説
①自分の手に輪ゴムをかけます
→まず仕込みから入ります。
1)1本の輪ゴムを手首に付けた状態から写真のように引っ張ってきます。
2)そして親指の付け根ではさみます。
3)はさんだ状態のまま手前に引っ張ってきます。
4)写真のように輪ゴムを広げ、その中にすべてに指を通します。
→ステップ1~4を終えた状態が下の写真です。手の甲は演じるときには見せません。手のひらで輪ゴムを1つ巻いているように見せてからマジックを始めます。
→ステップ2~4で少し手こずるかもしれませんが、慣れたらスムーズのできますので練習しましょう!
☆ポイント
仕込みをスムーズにできても、輪ゴムを伸ばして持ってきているためすぐに怪しいのがわかります。なので最初から手に何個か輪ゴム巻いておくとカモフラージュになるので良いです
②相手に片方の手を出してもらいます
③相手の手の下から1,2の3でタッチすると・・・自分の手にあった輪ゴムが相手の手に飛び移ります!
→相手の手の下から軽く叩くようにして手を当てます。その時に親指ではさんでいた輪ゴムを外します。
→すると相手の手に輪ゴムが飛び移ります。
”貫通する輪ゴム”
このマジックは少し練習が必要です。しかし、この現象は面白く結構うけます!飲み会などでサラッと披露できるとかっこいいですね!
実演
①輪ゴムを2つ使います。
②親指と人差し指に引っかけるようにして持ち、右手に持っている輪ゴムを左手に持っている輪ゴムと手の間に通し、クロスさせます。
③この状態だと当然取れません。右に行っても、左に行ってもとれる場所はありません。
④もちろん真ん中を引っ張ってもとれるところはありませんよね。
⑤しかし、真ん中のあたりをこすってあげると・・・
⑥とれてしまう事があるんです!
以上!!
解説・種明かし
①輪ゴムを2つ使います。
→普段よく見かけるサイズの輪ゴムを使用します。小さすぎたり、大きすぎると難しいです。また、色は同じ色のものを使った方が種の部分を誤魔化しやすいです。
②親指と人差し指に引っかけるようにして持ち、右手に持っている輪ゴムを左手に持っている輪ゴムと手の間に通し、クロスさせます。
→ここで何かを仕掛ける事はしませんが、しっかりと右手と左手の輪ゴムがクロスしているところを相手に確認してもらいましょう。
③この状態だと当然取れません。右に行っても、左に行ってもとれる場所はありません。
④もちろん真ん中を引っ張ってもとれるところはありませんよね。
→ここで仕掛けていきます。右手の指の動きに注目してください!
1)まずは自分の方向に引っ張る前に人差し指と中指をくっつけます。
2)引っ張るときに人差し指から輪ゴムを下の写真のように外します。引っ張っても人差し指と中指をつけているので輪ゴムは取れません。
3)この流れで人差し指を親指の近くに持ってきて、人差し指を親指側の輪っかに入れます。
4)引っ張って戻す動作の時に親指と人差し指を広げます。この時に中指に引っ掛けていた部分を外します。下の写真は中指から外す直前です。
5)完全に中指を外すと下の写真のようになります。実際には右手側の輪ゴムは手前にきているのですが、まだ中にあるように見せたいので左手側の輪ゴムに少し押し付けるように持ちましょう。
このマジックの種である①~⑤を説明しましたが、動作にするとほんの数秒です。ゆっくりやっても数秒の動作になります。
1~5にかけての動作がスムーズにできるようになるとより自然に見えます。慣れないうちはこの動作するときに輪ゴムがパチン!と鳴ると思います。慣れていくと音が小さくなりますので、音を目安に練習するのがいいと思います!
⑤しかし、真ん中のあたりをこすってあげると・・・
⑥とれてしまう事があるんです!
このマジックはできるようになるまで少し練習が必要だと思います。輪ゴムなので見た目は地味ですが、この現象は面白く結構うけます!飲み会などでサラッと披露できるとかっこいいですね!
今回は1人で行いましたが、一方の輪ゴムを相手に持ってもらうやり方もあります。基本の動作は同じですので是非チャレンジしてみてください!
”ちぎれた輪ゴムの復活”
輪ゴムのマジックは数種類できるようにしておくと良いです。
輪ゴムのマジックはトランプなどのマジックと比べてすぐに終わってしまいます。なので何種類か覚えてバリエーションを増やし、プチマジックショーみたいにするのが理想です。
このマジックは簡単です。覚えて、他の輪ゴムマジックと組み合わせるといいです!
実演
①輪ゴムを下の写真のようにして持ちます。
②輪ゴムをちぎります!
③しかし手の平でこねると、復活しています!
種明かし&解説
①輪ゴムを下の写真のようにして持ちます。
→このマジックは仕込みから入ります。下の写真のように左手の人差し指の付け根くらいに輪ゴムを置いて、親指で挟み手の甲側へ引っ張ります。
→手の甲をぐるりと一周させたところで、下の写真のように手のひらでしっかりと握ります。
→ちなみに手の甲はこんな感じです。
→手の甲に見えている輪ゴムを2つ合わせて握り、1本の輪ゴムのように持ちます。ここまでが最初の仕込みです。
このマジックは最初に行う仕込みでマジックが決まるので、ここまでスムーズにできると後は楽になります。
②輪ゴムをちぎります!
→もちろんちぎるふりをするのですが、左手の親指で支えている輪ゴムを強く持ち、右手で左手の親指付近から強く引っ張ると、輪ゴムが伸びて左手から離れるときに『パチン!』と音が出ます。この音がすることによって、ちぎれた感じを出せるので何回か練習してください。
③しかし手の平でこねると、復活しています!
→最後は右手に持っている部分を左手に移し、こねる動作をして輪ゴムを相手に見せて終わりです!このときに、左手の中にある輪ゴムを見せないように素早くこねる動作に移るのがポイントです。
第6章 お札を使ったマジック
第6章ではお札を使ったマジックを紹介していきます!
近年、「おサイフ携帯」の機能がスマホに標準装備されてきたり、「○○ペイ」と呼ばれるバーコード決済が一般化されつつあります。いわゆる”キャッシュレス化”が進んでいます。
マジックはそのようなハイテクなものとはかけ離れたアナログなテクニックで行います。便利になる世の中の物事に反して、手先やトークのみで相手を楽しませる”マジック”は更に非現実的になり、今後価値があがるのではないかと予想しています。
ここではキャッシュレス時代に反して、お札(紙幣)を使ったマジックを紹介していきます!是非、最後までご覧ください。
お札のマジックをする場面とは?
毎日みなさんは財布を持ち歩いていますよね!なのでいつでもできます!!
と言っても、突然前振りもなくマジックをはじめてもビックリされるだけです。自然な流れで、さらっとできればとてもカッコいいです。なのでどのような場面ですればいいのか、いくつか事例を紹介していきます!
デート・飲み会のとき
デートや飲み会のお会計前にさらっとやってみましょう!
例えばデートの際、5,000円の食事に対して「これで支払いお願い!」と女性に1,000円を渡します。女性は「足りない!」「私が残り払うの?」となりますよね?このままだと男性の評価はおそらく下がります。
ここで「間違えた!ちょっと待って!」と1,000円を5,000円や10,000円にマジックで変えたら支払いができる事はもちろんですが、相手を楽しませることができます。初デートなら最初からインパクトを与えられていい感じです。
ガッツリとマジックをするのもいいですが、お会計前にさらっとできればカッコいいですね!飲み会でも同様に使えます!
お正月
お正月といえば”お年玉”ですね!
お年玉も子どもの年齢が上がるにつれ、金額も上がっていくのだろうと思います。お正月でもありますし、どうせならマジックを使ってお年玉を渡すのがおすすめです!
例えば、10,000円渡すつもりの子に1,000円を入れておいて、子どもは正直なので「昨年より少ない!」とか言うと思います(笑)
言われたらマジックで1万円札に変えてしまいましょう!
お札を使ったマジックの注意点
硬貨でも紙幣でもそうですが、使用するのは本物の”お金”です。お金はとても身近なもので面白いマジックができますが、トラブルにもなりやすいです。
例えば、1万円札をお借りして千円札に変えるマジックをします。返すのを忘れていて、それがすぐに気づけば返せますが、時間が経つと何が真実なのかわからなくなっていきます。ふとしたときに「返した!」「返してない!」のトラブルになりかねません。なので、借りたらマジック後すぐに返しましょう。
また、借りたお札が新券だった場合は折ったり曲げたりしてもよいか聞くようにしましょう。お札に折り目がつくのが嫌な方もおられます。
余裕があるならば、キレイなお札を数枚用意してマジック後に交換するのも良いかと思います。私がバーでしていたときは、お客さんに聞いて、キレイなお札を希望されたら交換していました。
お金を使ったマジックは現象が面白いので是非チャレンジしてもらいたいです!気をつけるポイントをおさえれば問題ありません!
”錬金術!?千円札が1万円札に変わるマジック”
相手から借りた千円札が1万円札に変わるマジックです。特別な道具は使わず、少しのセッティングでできます!
お会計の際にサラッと行えば驚かれること間違いなし!
実演
①まず相手に千円札をお借りします。
②千円札を小さく折りたたんでいきます。
③おまじないをかけ、広げていくと・・・
④千円札が1万円札になっています。
種明かし&解説
→あらかじめセッティングが必要です。折り方はすべて『自分から見て、相手側へ』です。お札を横に持ち、左から右へ折ります。次は下から上へ、次は左から右へ折り、さらに下から上に折ります。
→最終的に下の写真のような大きさになり、右手の中指、薬指付近で相手から見えないようにして持ちます。
①まず相手に千円札をお借りします。
→どんな千円札でもいいです。写真は何回もマジックをしたので折り目がついています。練習のときは折り目がついているとやりやすいので、慣れるまでは折り目がついているお札でやりましょう!
→このとき、右手でセッティングした1万円札を親指で浮かせ、相手から見ると千円札の裏に1万円札が来るようにします。話ながら千円札を左手から右手に持ちかえる動作でやります。
②千円札を小さく折りたたんでいきます。
→折り曲げる方向は『自分から見て、相手側』へ折っていきます。このときに、1万円札の存在がわからないように右手と千円札の裏に隠しながら写真の状態まで折って行きます。
③おまじないをかけ、広げていくと・・・
→おまじないをかけながら、最後に折るとき1万円札ごと折り曲げます。すると相手側に1万円札がいきます。
→相手側にきた1万円札を広げていきます。広げ方は折るときの逆にしていくと違和感なく1万円札が現れたように見えます。
④千円札が1万円札になっています。
→広げながら右手に千円札を回収するのを忘れないように気をつけましょう!終わったら千円が右手にセッティングされている状態ですので1万円札を千円札に変えてもいいですね!
”ぐるぐるまわすと千円札が1万円札に変わるマジック”
ここで紹介するマジックは前のものと同じように『千円札が1万円札にかわる』マジックです!
しかし、1万円札に変える方法が違います!同じ種類のマジックでも、バリエーションが増えると同じ相手にもう一度やっても楽しんでもらえます!
前のテクニックも使うので合わせて覚えてしまいましょう!
実演
①まず相手に千円札をお借りします。
②千円札を小さく折りたたんでいきます。
③このくらいの大きさまで折ったら、ぐるぐるまわします。
④千円札が1万円札になっています!
種明かし&解説
最初のセッティングに関しては前の方法と同じです。セッティングする1万円札の大きさが違うだけで同じようにやります。
①まず相手に千円札をお借りします。
→どんな千円札でもいいです。写真は何回もマジックをしたので折り目がついています。練習のときは折り目がついているとやりやすいので、慣れるまでは折り目がついているお札でやりましょう!
→このとき、右手でセッティングした1万円札を親指で浮かせ、相手から見ると千円札の裏に1万円札が来るようにします。話しながら千円札を左手から右手に持ちかえる動作でやります。
②千円札を小さく折りたたんでいきます。
→折り曲げる方向は『自分から見て、相手側』へ折っていきます。このときに、1万円札の存在がわからないように右手と千円札の裏に隠しながら写真の状態まで折って行きます。
③このくらいの大きさまで折ったら、ぐるぐるまわします。
→ぐるぐる回す動作と同時に千円札を手の中に入れていきます。人差し指と中指、薬指を使って小刻みに手の中に入れていきます。手を動かしながらやると見えませんので堂々とやっても意外とバレません!
④千円札が1万円札になっています!
→完全に千円札が手の中に入ったら広げます。これで千円札が1万円札に入れかわり完了です!
第7章 学校でできるおすすめマジック
皆さんは学校で特技や練習したものを披露したことがありますか?上手、下手に関わらずそのような機会は誰しもあったと思います。
そんなとき、『何か特技があればな・・・』と思う人もいたはずです。私もそうでした。
みんなより何か頭ひとつ抜けている子って人気あったと思います!例えばクラスで一番足が速い子とか!もし何か特技を身に着けたいと思っている方、マジックをしてみてはいかがですか?
今回は”学校でマジック”をテーマに紹介していきます!
どんなときにマジックをするの?
学校でマジックをするとしたらどんな場面があるのでしょうか?
どんな時が最適か考えていきます。もちろん授業中はNGですよ!(笑)
休み時間に
休み時間に友達に披露してみてるのが一番やりやすいですね!
お昼休みとかご飯食べたらワイワイしていますよね。そのときにまずは仲のいい友達にやってみましょう。
仲のいい友達になら気軽にできると思います。初めは勇気がいるかもしれませんが、気の知れた仲間なら受け入れてくれやすいです。
まずは小さなコミュニティーで披露するところから始めてみましょう!
SNSの投稿のネタに
現在すでに”TikTok”や”Instagram”での動画投稿が流行ってます。
実際のマジシャンがちゃんとした投稿をしているものもありますが、中高生が小ネタを披露する感覚でしているのも見たことがあります。
一昔前は『手品の種明かしは絶対にしては行けない』という風潮があり、種明かしはタブー視されていました。しかし近年は種明かしも多くされています。
なのでSNSで動画の投稿のネタに困ったら”マジックにチャレンジ!”みたいな事をしてみてはいかがでしょうか。
学校でするにはどんなマジックがいい?
ショーやマジックバーなどでするマジックとは違い、気軽にできるものがオススメです!具体的にどのようなものか紹介します。
身近なものでする(文房具など)
学校でマジックをするなら1つは文房具を使ったものがオススメです。
理由は簡単にできるものが多くあり、みんなが持っているもので行うため準備に手間がかかりません。友達に教えてあげるのにもピッタリです。
また先生の許可なくトランプとか持ってきて、没収されたらマジックどころではないですよね(笑)ペン、消しゴムとかならいつでも筆箱に入っていると思うのでそこから始めましょう。
今回紹介するマジックは消しゴムで行いますし、輪ゴムやティッシュを使ったマジックもいいですね。
かんたんに作れるもので!
工作系のマジックも受けがいいと考えられます。
学校で行うにあたって、”気軽さ”や”真似しやすい”事がポイントです。さらに、みんなで盛り上がることができる要素があればなお良し!
紙、のり、はさみなどですぐできるものがあればみんなでできます。あまりにも時間のかかる作業は良くないですが、一緒に作業をしながら種明かしをしてあげるのも楽しそうですよね!
子どもだけじゃない!先生もできればメリット大!
人気のある先生ってどんな人なのでしょうか?カッコいい、かわいい、綺麗などの容姿もあると思いますが、それよりも学校の先生って”面白い人”が強いのではないかと思います。
もちろん、信頼される先生って他の要素も凄いと思います。そのうえで”マジックができる面白い先生”であるのは大きなメリットとなるのではないでしょうか?
マジックできる先生って凄くないですか!?
自分の担任の先生がマジックできたら自慢になりますよね。
こどもたちの立場から見ると、自分の担任の先生がマジックできたら自慢になると思います。小学生くらいの年齢ならなおさら興味を持ってくれるはずです。
授業が早く終わったときとか、特別な日などにやってあげるととても喜ばれます。私も小学校で教員をしてた時期がありました。給食のストローを消したり、小さいチョークを目の前で消したりしていました!
小学生なので『もっと見たい!』と言われ続け少し大変でしたが(笑)
でも、それだけこどもたちの興味を引くことができるという事です。なのでマジックできることは先生にとっても大きな武器になります。
子どもたちから必要とされる先生に!
熱心で専門的な知識があるだけでは尊敬されない時代になってきました。そんな時代に持ち合わせておきたいのが『親しみやすさ』です。
心の悩みを抱える子どもたちは年々増えているようです。学校で悩みができたとき初めに相談に行くのはおそらく担任の先生です。このようなときに気軽に話の出来る先生、すなわち『親しみやすい』先生が必要とされます。
子どもたちも、先生になるにはたくさん勉強して、大学に行って・・・という真面目なイメージは少なからず持っています。しかし『遊び』に関してはイメージが無いかもしれません。
『遊び』の一つとしてマジックが出来れば、子どもたちの心を開く手段になります。真面目なイメージからハードルを下げ、親しみのある先生の一歩としてマジックを覚えてみてはいかがでしょうか。
”消しゴムを使ったマジック 一瞬で指に戻る”
まずは筆箱に必ず入っていると言っていい「消しゴム」のケースを使ったマジックを紹介します。気軽にできて面白いマジックですので覚えておいて損はありません!
実演
①消しゴムのケースを右の人差し指にはめます。
②そのケースを左手で握ります
③しかし1,2の3で一瞬で指に戻ってきます。
種明かし&解説
①消しゴムのケースを右の人差し指にはめます。
②そのケースを左手で握ります
→このときに人差し指を右手の中に隠し、代わりに中指を握ります。左手で覆うように握ると、指を変えたことに気づかれにくいです。
③しかし1,2の3で一瞬で指に戻ってきます。
→1,2で中指を左手にトントンと叩きます。3で指を入れ替え出現させます。
→はじめは中指を見せ、出す瞬間に少し大きな動作を入れながら出します。そうすることによって人差し指と入れ替えたのがバレにくくなります。
最後の出現の方法もいくつかあります。単純なマジックですが、ポイントを押さえてやるときれいに見えます!
”ケースが消しゴムに一瞬で飛び込むマジック”
このマジックの優れているポイントはなんと言っても”現象”です。
消しゴムからケースを明らかに取り、消しゴム本体は裸の状態になります。マジシャンが行うのはその消しゴム本体を握るだけ。なのにケースが戻って来ます。いわゆる”瞬間移動”ですね。
また、とても簡単にできてしまいます。細工が必要ですが、特別な材料、技術はいりません。大人の方は子どもの頃にやった工作感覚で見てもらうと楽しめますよ!
実演
①消しゴムを用意します
②ケースを外します
③左手に消しゴム本体を、右手にケースを握ります
④右手のケースを揉むと消えてしまいます。
⑤消えたケースは左手の本体に戻っています。
1.消しゴムの細工のやり方を解説
準備(用意するもの)
- 消しゴム 2つ
- 両面テープ
- はさみ
- カッター
消しゴム(1つ目)からケースを外し、半分に切る
切ったケースの半分を両面テープで消しゴム本体に貼り付ける
→4つの面に対して2つの面しか貼っていないので、裏返すと何も貼っていないように見えます。
もう一つの消しゴムもカバーを外し、手とはさみを使って丁寧に解体していきます
ケースを解体前より大きくなるように両面テープで貼り、元に戻す
この時に最初に細工した消しゴムがスムーズに入るように調整します。実際には2,3ミリずらす程度で入ります。消しゴムの種類で違いがあるかもしれませんので、下の写真のように確認しながら行ってください!
ここまで出来たら細工の作業は終わりです!
2.演じ方の解説
①消しゴムを用意します
→始めの時点で細工をしてある消しゴムを出します。近くで見ないと細工はわからないので、普通に出しても問題ありません。
②ケースを外します
→この時に細工が見えないように出しましょう。ケースを外したのにケースが見えていてはそこで失敗です。セッティングの時点で消しゴムの上下を把握してください。
ケースを外したら写真のような状態になるように、消しゴムの上下に気をつけましょう!
③左手に消しゴム本体を、右手にケースを握ります。
→左手で消しゴム本体を握るとき、握りながら裏返します。すると、細工した部分が表に出てきます。
④右手でケースを握るときに少しテクニックを使います!
→ケースを手前に置き、拾う動作で下に落とします(動画を参考にしてください:3分15秒あたりから)このテクニックを”ラッピング”と言います。
⑤消えたケースは左手の本体に戻っています。
→ラッピングができない場所やラッピングに自信が無い方はポケットに入れる演出でOKです!ポケットから消しゴム本体への瞬間移動っぽいマジックになり、これはこれで面白いです!
”お札とカードが貫通するマジック”
相手にお借りしたお札にカードが貫通してしまいます。しかし、穴は空いておらずそのままお返しすることができます。
消しゴムのマジックでも少し細工をしましたが、今回もカードに細工をします。工作系のマジックが好きな方は是非覚えて披露してみてください!
実演
①トランプのカードを1枚用意し、相手に1万円札をお借りします
②1万円札を半分に折ります
③カードの真ん中あたりに合わせて持ちます
④カードを1万円札で巻いていきます
⑤そしておまじないをかけると・・・貫通しています!
⑥しかし、1万円札はどこも破れてはいません
1.ギミック(種)の作り方の解説
◯準備(用意するもの)
- トランプ2枚(使い古したものでOK)
- 両面テープ
- はさみ
トランプを1枚、はさみで半分に切る
半分に切ったトランプの絵柄側の上部に両面テープを付ける
のりでも貼れますが、カードがふやけることがあるので両面テープがオススメです!きれいに仕上がります!
もう1枚のトランプに重ねて丁寧に張り付ける
少し広げると上半分が2重になっている状態になり、これで完成です!
カードを切るとき、貼るときはできるだけ丁寧にやりましょう!多少のずれではバレないですが、感のいい方だとすぐ気付かれてします可能性もあります!
2.演じ方の解説
①トランプのカードを1枚用意し、相手に1万円札をお借りします
→トランプは先ほど作成したものを使用します。ギミックが見えないように持ち方の気を付けましょう!正面だけを見せるようにするとバレにくいです。借りるお札は何でもいいです。
②1万円札を半分に折ります
→ちょうど真ん中で折るのではなく、少し上を残して折ります。
③カードの真ん中あたりに合わせて持ちます
→このときに裏では、写真のようにギミックにお札を挟みます。相手からは見えないので、堂々とやっても大丈夫です!
④カードを1万円札で巻いていきます
→写真のように巻いていくのですが、ここで裏面を見せるとすでに貫通している状態を見せることになるので、表面のみを見せるようにします。
⑤そしておまじないをかけると・・・貫通しています!
→縦横に動かすことができますが、動かしすぎるとギミック部分が見えてしまいます。
→実際に練習で動かして、見せることができる範囲を確認しておきましょう!下の2枚目の写真のようになってしまうとマジックが台無しになります。
最初に1万円札の少し上を残して折ったのはこの場面で効いてきます。お札のずれが貫通している現象をわかりやすくしています。
⑥しかし、1万円札はどこも破れてはいません
→最後はおまじないなどかけて貫通した穴を塞ぐ演出をしてもいいですし、シンプルに実は破れていないことを示してもスマートでいいですね!
"ティッシュが消える!?”
ティッシュを使ったマジックです。簡単にできる不思議なマジックなのでコスパが高いです!
場所の制限もなく行えますので覚えておくと便利なマジックです。
実演
①まずティッシュを1枚取り出し、2つに分けます。
②1枚は自分、もう1枚は相手に渡し、自分と同じ動作をするように言います。
③まずは左手でティッシュの真ん中を写真のように握ります。
④次に右手で下に出ている部分を左手の中に入れていきます。
⑤今度は上の部分を根本からちぎってしまいます。ちぎったティッシュはポケットに入れてしまいます。
⑥そして手の中を開いてみると・・・相手の手の中にはティッシュが残っているが、マジシャンの手の中には何も残っていません。
種明かし&解説
①まずティッシュを1枚取り出し、2つに分けます。
→ほとんどのティッシュは2枚重ねになっていると思うのでそれを分けて使います。分けずにティッシュを2枚取ってもいいですが薄い方がやりやすいです!
②1枚は自分、もう1枚は相手に渡し、自分と同じ動作をするように言います。
③まずは左手でティッシュの真ん中を写真のように握ります。
→ティッシュの角を上にし、真ん中を握ります。このように握ると上下がとんがって見た目がキレイです!
④次に右手で下に出ている部分を左手の中に入れていきます。
→中に入れながら相手から見えないように下の部分をちぎってしまいます。ちぎった後、右手に隠してしまいます。
☆ポイント
ただ入れていく動作だけでは相手の作業がすぐ終わってしまうことがあり、マジシャン側のちぎる動作が不自然に見えてしまう可能性があります。
なので『小さく、小さく入れていきます』というセリフを入れます。そうすることで相手も少し時間を使うため、ちぎって右手まで持ってくる余裕が生まれます。
⑤今度は上の部分を根本からちぎってしまいます。ちぎったティッシュはポケットに入れてしまいます。
→セリフでは『ちぎる』と言いますが、実際には根本から引っこ抜くだけです。ちぎったふりをしながら抜いてください。
→ポケットに入れる時に右手に持っている下の部分もいっしょに入れます。
⑥そして手の中を開いてみると・・・相手の手の中にはティッシュが残っているが、マジシャンの手の中には何も残っていません。
最後に
いかがでしたでしょうか?”マジックって楽しい!”と感じていただけたでしょうか?
さて、ここまでマジックの魅力や練習方法、13個のマジックを紹介しました。
マジックは非日常的なものだと思われがちですが、”意外とできそう”な感じがしませんか?
他にもまだまだマジックはたくさんありますし、私もまだ知らないものは多いです。今回紹介したものは手軽にできるけど、ウケるネタです。
なので今すぐ実践できるといったものではなく、少しは練習が必要になってきます。ただ、難しすぎても簡単すぎても読んでいただく皆様に飽きられてしまう!と思い”丁度いいレベル”をチョイスしたつもりです。
マジックに限ったことではありませんが、「簡単なものばかりでつまらない…」「難しすぎてやる気が出ない…」ってことありますよね。
私は1人でも多くの方にマジックの楽しさを知ってもらいたく、この本を作りました。
この本を読んでマジックを練習し、人前で披露することでマジックや手品を身近に感じてもらえたらとても嬉しいです。
”今度はあなたが非日常的な世界へ、誰かを導いてください”
ありがとうございました!